先日、ナスの描き方を紹介しましたが、私はそれをどうしても描いてもらいたい人がいました。
ナスを育てた父です。
雨で畑仕事がお休みだったからと、母と一緒に描いてくれました。
父の描いた絵を初めて見た気がします。
ナスの形が、本当にリアル。
自宅や周りに配るもので、出荷をしているわけではないため、整った形ではないのです。
父は毎日畑で汗を流し、一生懸命野菜や果物を育てています。
ナスの描き方の動画をアップする前に、一番に父に確認をしました。
「葉っぱがたりないけど、まあいいんじゃないか」
ということでした。
実際の野菜は、葉っぱが大きく生い茂り、その中をかき分けて収穫するので多分違和感があったと思います。
風景画ではなく、ナスというモチーフを切り取って描いたので今回は葉っぱを省略しましたが、実際に畑仕事に携わっている人からすると、野菜作りはそんな簡単なものじゃないと思われるでしょう。
実際にその場に身を置くからこそ、描けるものがあります。
母が描いたネコは、愛情あふれる作品だと思いました。毎日、犬のようにリードをつけて散歩に連れ出してあげています。虫をよく追っているそうですが、ほとんど動かないので母の運動にはなりません。
人物画をかくと、自分に似るという話を聞いたことがありますが、母がネコをみつめるやさしい表情が、描いているネコに映りこんでいる気がします。
本当に、絵はおもしろいです。