先日、このブログで私が子供時代パクリマンガを描き、恥ずかし気もなくクラスメイトに公表していたという黒歴史を打ち明けました。
マンガを描くうえで、大切なことの一つに人物の描き分けがあります。
こどもなのか、学生なのか、中年なのか、高齢者なのか。年齢の描き分けは本当に難しいです。私は、基本同じ顔にしわを描き足しただけの表現しかできませんでした。
中年になった今ならわかります。
「人間は、重力に負けていく」
まぶたや、あご、鼻の下のライン、首、それらが支えきれずに下がっていく。
お肉がささえきれなくなって、しわになる・・・。そのしわが影を作る。
二の腕、ひじのあたりも(あ~、地球にひっぱられてるな)と感じます。
お年寄りの表現が上手な漫画家の人は本当にすごいなと思います。
デッサンであれば、顔のしわやたるみは(影)いくらでもかきこむことができますが、マンガでは単純な線でそれを表現しなければなりません。
私が上手だなと思う漫画家さんは浦沢直樹さんです。
昔、YAWARAという柔道漫画が大好きでした。すっきりとした見やすい絵なのに人物の個性がよく表れている。
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ちなみに、話もとっても面白いです!
もう一人。最近であった本なのですが、
くさか里樹さんの本
この方の描く、後期高齢者の絵がとにかくリアル!
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原作は内館牧子さんです。
題名からして強烈です。
主人公のおばあさん(と言ったら怒られそう)も強烈です。
原作本を読んで内容がすごく痛快で面白かったので、マンガも購入しました。
後期高齢者であるけれど、おしゃれをしっかりし、年寄り向けのものを嫌い、周りの高齢者を「年よりくさい!」と見下している結構あくの強い主人公ですが、生き方に誇りをもって堂々としている所はかっこいいです。
そんな主人公に大きな試練が立ちはだかります・・・。(かなり予想外の展開でした)
漫画は、結構原作を省略しているところもあるのでストーリーが気になる方は原作の本も読んでみてください。
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