
他の子とくらべて、うちの子は絵が下手・・ほめるところがないんだけど。
お子さんが描いた絵をみて、どのように声をかけていいのか悩む方はいませんか?
絵を描くことに興味がなさそう、だけど上手くなってほしい。
だれもがそう思います。
私には二人子どもがいます。
上の子(大学1年男)は美術の成績は常に3,時々2
下の子(中学3年女)は常に5
対象的な2人ですが、子育てをしていく上で心がけていたことが1つあります。
どんな絵を描いてきても、
「あなたの絵、すきだわ」
と伝えること。
この記事では、絵が苦手なお子さんへの声かけの仕方、絵がうまくなるための練習方法をまとめました。
声かけで自己肯定感アップ!楽しみながら上手になりましょう。
2024年より絵が苦手なお子さんでもかんたんに取り組むことができるお絵かき・工作動画を配信しています。
子どもにかけたい言葉4つ

1「何を描いたの?」
年中児
人物を描いて、それを囲むようにぐるぐるぐるぐるとクレヨンで描きだしました。
一見すると、赤ちゃんのなぐり書きのよう。
「どうしてまわりにぐるぐる描いたの?」と聞いてみました。
「お外さむいから、あったかくしたの」
まゆ糸のように、人物をくるんであげていたのです。
思いもかけない言葉に驚かされました。
子どもは常識にとらわれないので、大人では考えられない組み合わせを生みだします。
子どもが描いた絵に興味を持って問いかけてみましょう。
2「だいじょうぶ」
失敗を極端に恐れる子がいます。
年中児。クレヨンで海の中の生き物、イカを描いていました。
イカの足が思ったように描けず、
「間違えちゃった・・・。」
と言って、手が止まってしまいました。
「あとで海の色を後ろにぬったら間違えた線わからなくなるよ、大丈夫」
と声をかけて、ようやく納得してくれましたがその痕跡をはやく消したそうで、その後は集中できずにやっつけ仕事のように手を動かしていました。
自宅と違って、幼稚園や小学校では間違えたからといって何枚も新しい紙をもらうことはできません。間違えても、それを修正することができなければ安心して描くことはできません。
間違えても何度でもやり直せる安心感はとても大切です。
もし、クレヨンクレパスでリカバリーするとしたら割り箸などで削る、白を重ねる、背景をぬってしまう、などの方法があります。
また、クレパスワニステクニカルコートを使うことで上から色を重ねることができます。
顔の中を描くときにうまくおさまらずに失敗する子が多いのですが、このスプレーを使ってきれいに痕跡を消しています。

うまく描けるための描き方を教えることもいいのですが、まずは失敗したらどうやって修正できるかいっしょに考えてあげることが大切です。
失敗しちゃった・・・となった時、
「だいじょうぶだよ!」
と安心させてあげましょう。
3いいところを具体的に言う
幼児期は線描きが得意な子、色に興味がある子にわかれます。
「この線、勢いがあっていいね」
「この色きれいだね、きれいに色がぬれたね」
具体的にほめてあげましょう。
4「また見せてね」
絵をみせてくれたら、「見せてくれてありがとう、また見せてね」と声をかけましょう。
子どもが一番ほめてもらいたいのは、まずはパパやママ。
ほめられる→また描こう→どんどん上手くなる
そのサイクルを作ってあげることが大切です。
「うまくかけない」というお子さんには、「どんなふうに描きたかったの?」と絵の内容をきいてみて。
絵がうまくなるための練習方法3つ
1直線・まるをきれいに描けるようにする
私たちの周りにあるものは直線と曲線で構成されています。
絵が苦手な子の絵を見ていると、それらを描くことができていません。
逆に言うと、うまく描くことができればそれなりに絵が上達します。
ただ、絵を描くための練習ばかりして描くことが嫌いになるのは避けたい。
楽しくゲーム感覚で取り組める方法を紹介します
1️⃣直線(短い線)が描けるようにする
2️⃣直線(長い線)が描けるようにする
3️⃣同じ幅で線を描けるようにする
4️⃣まるが描けるようにする
2◯や▢でできているものを探す
物の形を大まかにとらえることが、絵を描くことの第一歩。
小学校受験でも、◯や▢といった形に線を書き足して絵を描くという課題があります。
「競争しよう!」
お子さんと一緒にゲーム感覚で取り組んでみて下さい。
3色彩感覚を養う
絵が上手な人は、色の使い方もうまいです。
色彩感覚を養うためには漠然とものを見ないこと。
気になる色の組み合わせがあったら、スケッチブックに描いたり、雑誌の絵や写真を切りぬいてはっておきます。
絵をうまく描くためのポイント4つ
1すぐに描かない
子どもは描きたいものからどんどん描いていくので、あとから
「体が全部はいらなかった」
となるパターンが多いです。
画用紙を前にして、まずはおおまかな構図をいっしょに考えてあげましょう。
「一番描きたいものは何?」
「どこに描く?」
と聞いて、うすい色(うすだいだい)で、まるを描いておくと描きたいものをすべて入れることができます。
2一番描きたいもの、手前にくるものをしっかり描きこむ
もし立体感のある絵が描きたい場合、細部までこまかくすべてを描く必要はありません。
一番描きたいもの、手前に来るものをしっかり描きこみます。
逆に背景は、大まかにかいて、色をうすくしたり彩度をさげたり。
難しいのですが、モチーフをみて、漠然とそのまま描くのではなく、自分でピントを合わせる作業ができるようになると、印象に残る絵になってきます。
そのためには、筆圧コントロールが必要になります。
小さいお子さんは常に強い力で色をぬるため、それだけで疲れてしまう。
力を抜いて着色できるようにしましょう。
3描く前に、人物の動きをさせてみる

9さいの女の子。走っているところの絵を描きました。
1枚目は何も言わずに描いたもの。
2枚目は、描く前に私から質問をしました。
マラソンをしているお父さんを描きたいと言うので、
「手はどんなふうにうごかしているの?」
「顔の表情は?」「口はあいてるの?」
質問していく中で、走っているお父さんのことをしっかり思い浮かべて丁寧に描いていました。
とてもいい表情のスピード感のある絵です。
4使わないほうが良い色、色をぬる順番に気をつける
黒は使い方が難しい色です。クレヨンの場合色がにごって汚れに見えてしまいます。
また、顔を描くときはまずはうすだいだい色からぬりましょう。
絵がうまくなるクレヨンの使い方の記事ははこちらのカテゴリーにまとめました!
絵がうまくなる方法 カテゴリーの記事一覧 - かんたんクレヨン・工作教室@お絵かき先生みのりたま
Q&A よくある質問
絵を描くことに興味がないようです
Aまずは色に興味を持つような働きかけを。
色の自由研究がおすすめです。
色は光(電磁波)のこと。
人間は色から様々な刺激を受けています。
赤い部屋と青い部屋、体感温度が3度も変わります。
ほかにもいろんな効果があります。こちらにまとめました。
また、クレヨンの色を混ぜていろんな色を開発してみましょう。
クレヨンは湯せんでかんたんに溶かすことができます。

どうやって描いていいのかわからなくて固まってしまいます
A.何をどうやって描くのかわからない子には図鑑やイラストを見せてもOK
図鑑はリアルなものを描きたい子に、線を描くのがまだ難しい子には単純化されたイラストを見せながら描きましょう。
練習しなさいと言ってもやってくれません
A.遊びの中に取り入れてみて。デジタルイラストを学ぶこともおすすめ
「どうやったら、うまくなりますか?」
とよく聞かれますが、結局は「たくさん描いている子」がうまくなります。
手の動かし方が身について、線に迷いがなくなります。
「うちの子は絵をかこうとしません」
とおっしゃるママさんがいますが、「お母さんは絵をかくのですか?」と聞くと、
「・・・描かないです」とのお答え。
ぜひ一緒に描く時間を持ってみて下さい。おすすめは「絵しりとり」です。
また、ゲームが好きな子であればクレヨンや絵の具といったアナログ画材ではなく、デジタルイラストを学ぶのもおすすめ。
タブレットを使ってオンラインで授業をしてくれるサービスがあります。
アプリの扱い方、データ保存、SNSを使って自分の作品をアップしてみる、といったITリテラシーも同時に学ぶことができます。
デジタルイラストオンラインスクールはたくさんありますが、小学生〜高校生のこともに特化したおすすめのスクールはふたつあります。
くわしくはこちらの記事をごらんください。
どうしても美術の成績を上げたいのですが、同じ絵を何枚も描いて練習したほうがいいですよね?
A.同じ絵を描くのは苦痛です。違うものをどんどん描いて下さい。
昔、教えていたお子さんが授業で描いた絵を10枚描いた!と言って全く同じ絵を持ってきてくれたことがありました。お母さんは、習った内容を定着させたくて練習させたのだと思います。
お母さんの気持ちはとてもよくわかります。ひらがなや漢字はそうやって覚えるのでついつい、何度も同じ絵を描かせてしまうのです。
ですが、まるや線の練習ならともかく絵を何枚も(しかも全く同じ絵)をかくのはとても苦痛です。こどもにとって、絵が表現ではなく作業になってしまうのです。
子どもは興味ないものには見むきもしません。飽きるのも早いですから、一つ一つの完成度を高めるというより、お子さんが興味のあるものをどんどん描いてください。その過程で、技術も自然に身につきます。
絵の具がうまく扱えません
A.水彩画に適した画用紙をつかってみて。
水彩絵具は安く、短時間で広い面を着色できるので学校教育に取り入れられています。
ですが子供には扱いが難しい。
何度も色を重ねると画用紙は毛羽立ちます。
水彩画に適した紙を描けば毛羽立ちや波打ちがしづらいので試してみて下さい。
「水彩紙」といった専用の紙が売っています。
水彩紙のおすすめはヴィフアールの中目
スケッチブックタイプもありますが、学校提出サイズ四つ切も売っています。
(四つ切サイズを半分に切ると八つ切サイズになります)
まとめ売りしかないのですが、腐るものではないですし失敗しても安心です。
マルマン ヴィフアール水彩紙 中目 4切 100枚入 1321043V "
画材別、おすすめ画用紙はこちらの記事にまとめました。
また、使い慣れたクレヨンで描く、または上から重ねぬりをしやすいアクリル絵の具で描くのもおすすめです。
机に座って集中することができません
A.『絵がうまくなりたい」とお子さんが思わないのであれば、無理強いはさせないでください
絵を描くことが嫌いになってしまっては本末転倒です。
きっと他に得意なことがあるでしょうから、お子さんの好きなものを伸ばしてあげましょう。
実際、我が子(美術2の上の子)もこのタイプでした。
ただ、絵を描くことは嫌いではないようで「描いてみて」というと楽しそうにかいてくれます。
そして、私は彼の絵が好きです。
本物そっくり、リアルに描ける、絵の上手い人は世の中にたくさんいます。
けれどもピカソは「子どものように描けるようになるまで一生をかけた」という言葉を残しています。
子どもの絵に見られる自由な線、誇張された色に価値を見出していました。
大人から見て子どもの絵は確かに技術的に低い。
けれども、その絵は上手い人が真似しても描けないのです。
まとめ
絵は、自己表現の手段だけではありません。
心と身体に良い効果がたくさんあります。
1物を観察する力を伸ばす
2目と手の運動の連携を鍛える。
3リラックス効果
年をとってもずっと続けられる趣味にもなります。
絵が嫌いになってしまうのはもったいない。
「絵が苦手、だけど描くのは好き」そんなお子さんを育てていきましょう。


